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油彩画の下地用ホワイトにジンクホワイトは適さないと聞きましたが、下地用に適したホワイトは何ですか?

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Q 油彩画の下地用ホワイトにジンクホワイトは適さないと聞きましたが、他のホワイトではどうでしょう。耐久性などを教えてください。
A 「下地」に適した絵具は「ファンデーション」や「クイックベース 」のように「塗膜強度や吸収性を調整し、下地用途に適した絵具」のみです。それらの絵具で下地を塗り、その上にシルバー ホワイトやパーマネント ホワイト、セラミック ホワイトといった描画用絵具を用いて制作するのが基本です。

一般的に ホワイトにはポピーオイルを使っています。ポピーオイルは黄変しにくいのですが塗膜強度が弱く、リンシードオイルより耐久性で劣ります。そのため下地用には適しません。油一のレド ホワイト(リンシードオイル)とヴェルネのシルバーホワイト(リンシード)には、リンシードを使っていますので、下地用ホワイトとしても利用できます。

ジンクホワイトの顔料である亜鉛華は、経年で油と結びつき、ツルツルした滑りやすい物質に変わるため、その上に塗った絵具の付着を妨げ、亀裂を生じますので下地はもとより、中間層にも適しません。その他、油彩の鉄則である「上層富油・下層貧油」に反した場合、水性の下地塗料を塗り充分な乾燥を待たなかった場合なども亀裂の原因です。多くの場合「下層に原因があって、上層が割れる」わけです。

 

 

 

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