油性キャンバスにアクリル絵具はなぜ使えないのですか。表面にやすりをかければ問題ないのでは?
Q | 油性キャンバスにアクリル絵具はなぜ使えないのですか。表面にやすりをかければ問題ないのでは? |
A | 目止めした帆布に油性塗料を施したのが油性キャンバスです。 油性キャンバスの塗料は酸化重合によって塗膜ができているので、この表面は油性です。油性の表面に水性のジェッソやアクリル絵具を施した場合、それが乾いても表面には、しっかりとは付着せず、浮いたような状態になっています。端をもってめくれば、きれいに取れてしまう可能性があります。 一方で、、油性キャンバスに荒目の紙ヤスリ(サンドペーパー)をかけて、表面を荒らせば油性部分が取り除かれ、表面もざらついた状態になり剥離事故を免れる場合もあります。しかし、剥離の可能性があることに変わりはありませんので、決してお勧めできる方法ではありません。紙ヤスリをかけ過ぎて糸まで露わにしてしまうと、滲み込んだ油が糸を侵します。 |